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null 二人はゆずり合い、結局余計酔っている私のほうがしつっこくゆずり勝って、石川はそのタクシーで去ってしまった。
余りいい気分ではなかった。焼鳥屋で見た夢がひっかかって仕方なかった。あざやかすぎるのだ。まるで夢とは思えない。それに、夢の中でヴォネガット少佐に指摘されたことは、みな正しかったのだ。
「畜生、あいつらがやって来やがったかな」
酔っていて、まだよく判断がつかない。だが、どうも只事《ただごと》ではなかったような気がしていた。
「逆襲されたかな」
ひとりごとを言いながら次のタクシーを待つが、いっこうに来る気配がない。
「何やってるんだ、怠慢だぞ」
私はひと声喚いて歩きはじめた。
「糞《くそ》ったれ、宇宙人のばかやろう」
感じでは、浜松町あたりのようであった。私はそう思い込み、第一京浜へ出ればタクシーが通るだろうと歩いて行ったのだ。
ところが、その道はえんえんとまっすぐに続いていて、いっこうに他の道と交差しない。しまいにゆるく登りはじめるではないか。
「ちぇっ、勘違いしたかな」
少し歩いたので、酔いがさめはじめていた。
どうやら陸橋になっているらしい。大きな陸橋であった。私はその陸橋を登っていった。登りながら警戒心を強めた。何故なら、さっきからもう大分歩いているのに、その幅の広い大きな道路に行きかう車がまったくないのである。夜ふけによくそんなことがある。私はよく夜ふけに歩くほうだから、昼間一日中渋滞しているような通りが、突然何分間も車影を絶ってしまうことがあるのを知っていた。したがって、その程度車の姿を見かけなくてもまだ異常だときめつける訳にはいかなかった。だが異常でないとも言いきれない。私は酔っていて隙の多い心理状態になっている。さっきの続きで敵に新しい局面へさそい込まれないとも限らない。私は異常な事態に導かれていくことを予測して歩くことに決めた。何もなければそれで良いではないか。
一度、陸橋の一番盛り上った中央部で私は立ち止まり下を覗《のぞ》いた。下は水だった。黒くゆったりと流れているようであった。やはりおかしい。私はそう思った。
東京の、その夜私が動きまわりそうな半径の中に、そんな大きな橋が、いや川があるわけはなかった。ためしに私は無念無想になり大きく息を吸い込み、口を開け、舌の先を下の歯の内側へ付けるようにして深く息を吸い込んだ。これをいつ覚えたのか私は良く覚えていない。だが、匂いをよく知りたいとき、こうすると良いのだ。
国電が走っていたのだから、まず山手線のどこかだろう。そのあたりに川の水面が口を開けていれば、いずれにせよ川風は汐《しお》の匂いを含んでいなければならない。海の匂いはなかった。
私がそう覚ったとたん汐風が吹きつけてきた。